今年5月に公開したAI人物素材には様々な反響が寄せられました。今後もAIを使った新サービスを公開する予定ですが、今回は改めてAI人物素材についてご紹介します。
公開後の反響は?
数々のサイトや番組でも紹介されて話題になりました。一例をご紹介します。
【雑誌】「週刊プレイボーイ」様、「Newton」様
【テレビ】日本テレビ「スッキリ!」、AbemaTV「Abema Prime」
【Webメディア】「Marvin」、「Itmedia」、「ねとらぼ」、「GIZMODO」、「livedoorNEWS」、「MDN」等
また、Twitterやブログでのコメントの一部をご紹介します。
- 仕事で愛用させてもらってる(ダウンロード側)写真AC、AIで人物作って画像提供とか凄いなーベータ版かもだけど凄い!
- 日本人家族のシーンごととか増えてきたらもう最強。
- AI人物素材(ベータ版)が、写真ACで始まり中。そう、AIで作った人物をフリー素材としてDLできる!これでも、将来。AIで作った人物が実際に存在しないか?の調査が必要になるんじゃ・・
- モデルや芸能人を使わないから、企業側も不祥事やリスクヘッジになる。
- AI人物写真素材」は、そういった権利関係の確認などが不要な分、スッキリ使えそうでいいですよね。
- 今まで人物は顔をカットして使用していたけど、使えそう。
- AI自動生成の顔写真がフリー素材に。モデルも不要とか、恐ろしい時代が来た…。
- 写真素材にもAIが入ってきてビックリ。
- 人物画像はもうAI自動生成でいいじゃん。って気になる。
- ゆくゆく似てる人が出てきそう。
- 日本人家族のシーンごととか増えてきたらもう最強。
- これが全部AIで作られた実在しない人物だとは。。どんどんリアルとの境界がなくなっていきますね。10年後、20年後にどんな世界になっているのか想像もつかない。
- わー、もうこれは写真とテキストでの「お客様の声」がますます信用できなくなる(笑)
このようにたくさんの方に注目していただけました!
どうやって画像を作ってるの?合成とどう違うの?
AI人物素材を作るには、GAN(Generative Adversarial Network:敵対的生成ネットワーク)と呼ばれるディープラーニングを応用したAIを利用しました。学習用データには、人物写真約7万4,000枚を使っています。全ての写真が学習用データに使うことを許諾された写真です。
GANでは偽物の顔画像を生成する生成ネットワークと、本物の顔画像かどうかを見分ける識別ネットワークの2つを競合させて学習させます。ボタンをクリックすると、学習済みの生成ネットワークが働いて実在しない顔写真を作ることができます。これは学習写真のパーツを組み合わせたり、合成したりするのではありません。GANは、学習の過程で、たくさんの本物の写真の特徴を学習していき、最終的に本物の顔に近いものを生成するようになります。
よくある例えですが、偽札を作る人(生成ネットワーク)はより本物に近い偽札を作ろうとし、警官(識別ネットワーク)はそれが偽物であると見抜く技術を高めます。警官の偽札を見抜く技術が高くなると、偽札を偽造する方は、さらに本物に近い偽札を作る技術を高め、いたちごっこが続き、最終的に本物と見分けのつかない偽札を作るようになります。そのようにして生成ネットワークは本物に近い顔画像を作ることができるようになります。
AI人物素材をスタートしたきっかけは「モデルNG」
素材写真の中でも人物写真は肖像権やコストなどの問題から、とくに撮影が困難なものの一つです。モデルさんの許可が得られても、後からモデルさんの意図していなかった使われ方をすることもあります。ACワークスでは、規約違反にあたる用途で素材を使われた場合、直ちに使用元へ取り下げ請求を行っておりますが、こういった問題を解消する手段の一つとしてAI人物素材を始めることになりました。
AI人物素材のメリットは、モデルさんから写真使用許可を撤回されるなどの問題が起こらないため、安定して画像を使用し続けることができます。また、学習データを撮影するというクリエイターさんの新たな需要の創出にもつながればと思っています。
写真ACの人物素材はモデルリリースを提出していただくため安全な素材です。それでも万が一の不安があるユーザー様からは、人物写真を使うことができないというお声をいただいておりました。
AIが作り出す、ある意味で平均化された顔が好ましい場合もあれば、実際の人物の個性が要求される場合もあると思います。さらに、コストはかけられないがリスクは少しでも減らしたいという需要もあり、そういった希望に対して、AI人物素材は一つの選択肢となると思います。
それでもAIが意図せず、誰かに似すぎている顔を生成する可能性はゼロではありません。ですので当社では、実在する人物の容貌または他人の著作物と同一または類似するAI素材の利用は禁止させていただいています。芸能人のソックリさんが偶然できたら、嬉しくてつい誰かに見せたくなるのが人情ですが、くれぐれも公開しないようご注意ください。