2024 年の訪日外国人数は約 3,687 万人で過去最高を更新し、インバウンド対応は「やったほうがいい」から「やらないと機会損失」の時代になりましたよね。
そうは言っても、
- 翻訳会社や印刷業者に頼むとコストが…
- 多言語メニューの作り方が分からない…
- 自分で作りたいけどデザインが苦手…
と悩んでいる飲食店や小売店、宿泊施設のオーナーさんは多いでしょう。
そこで、誰でも無料で使えるデザインツール「デザインAC」を使って多言語メニューや案内板を作る方法を、初めての方でも迷わないように段階を追って解説しましょう。
なぜ今、多言語対応が必要なのか

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2024 年の年間訪日外客数は約 3,687 万人を記録。
これは、過去最高だった 2019 年の約 3,188 万人を約 500 万人も上回る数字となっています。
さらに 2025 年も好調は続いており、1 〜 10 月の累計では約 3,555 万人となっているため、このペースで推移すると年間では 4000 万人を超えると予想されています。
【2024年 訪日外国人 国籍別ランキング(上位10カ国)】
| 順位 | 国・地域 | 人数 |
|---|---|---|
| 1位 | 韓国 | 約 881 万人 |
| 2位 | 中国 | 約 698 万人 |
| 3位 | 台湾 | 約 604 万人 |
| 4位 | アメリカ | 約 272 万人 |
| 5位 | 香港 | 約 268 万人 |
| 6位 | タイ | 約 114 万人 |
| 7位 | オーストラリア | 約 92 万人 |
| 8位 | フィリピン | 約 81 万人 |
| 9位 | シンガポール | 約 69 万人 |
| 10位 | ベトナム | 約 62 万人 |
参照:https://www.jnto.go.jp/statistics/data/visitors-statistics/
外国人観光客が「困っていること」
観光庁が実施した「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」(令和6年度)によると、旅行中に困ったことの上位は以下の通りとなっています。
- 1位:ごみ箱の少なさ(21.9%)
- 2位:施設等のスタッフとのコミュニケーション(15.2%)
- 3位:観光地や地域の混雑(13.1%)
参照:https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_00022.html
「コミュニケーション」の問題は、言い換えれば「言語の壁」ということになりますよね。
スタッフが外国語を話せなくても、「多言語のメニュー」や「案内板」があれば、この問題の多くは解決できるでしょう。
そして、訪日外国人の国籍別ランキングを見ても分かると思いますが、多言語対応をする場合には「英語だけ」で終わらせないこともポイントです。
ある特定の国に人気になる観光地などもあるため、どの国や地域の人が多いのか見極めながら多言語対応するといいでしょう。
「デザインAC」が多言語対応に向いている理由

メニューなどをデザインできるツールはいくつかありますが、なぜ「デザインAC」がインバウンド対応に適しているのか、その理由を簡単に解説しておきましょう。
理由①:日本の店舗向けテンプレートが豊富
「デザインAC」は、日本発のオンライン上で利用できる無料のデザインツールです。
そのため、居酒屋、ラーメン店、カフェ、和食店など、【日本の飲食店に合ったテンプレート】が豊富に揃っています。
海外製ツールだと「日本っぽくない」デザインになりがちですが、「デザインAC」ならその心配がありません。
理由②:写真AC・イラストACと連携
同じ ACワークスグループの「写真AC」や「イラストAC」と連携しており、日本人モデルの写真や、日本らしいイラスト素材をすぐに使えます。
例えば、寿司、天ぷら、抹茶といった和の素材も充実しています。
- 無料の写真素材サイト「写真AC」:https://www.photo-ac.com/
- 無料のイラスト素材サイト「イラストAC」:https://www.ac-illust.com/
- 無料のシルエット素材サイト「シルエットAC」:https://www.silhouette-ac.com/
理由③:無料で CMYK・PDF 出力が可能
印刷向けのデータ(PDF)には「CMYK 形式」と「RGB 形式」の 2 種類ありますが、デジタル向けの「RGB 形式」だと印刷した時が色によっては発色が良くなく、印刷業者などによっては「RGB 形式」を受け入れていない場合もあります。
さらに、海外製のデザインツールでは、印刷向けの「CMYK 形式」での書き出しが有料会員限定の機能であることが多いため、普段あまり使わない人にとっては悩むところになるかもしれません。
でも「デザインAC」では、無料会員でも「CMYK 形式」での PDF 出力が可能となっており、書き出したデータをそのまま印刷会社に入稿できるデータが作れます。
理由④:すべてのテンプレートが無料
他のデザインツールでは、「このテンプレートは有料」「この素材はプレミアム会員限定」といった制限がよくありますが、「デザインAC」では表示されているテンプレートがすべて無料で使用可能となっています。
そのため、ストレスなくテンプレートや素材を選びながらデザインを作成できるでしょう。
【実践】多言語メニューの作り方
それでは、実際に「デザインAC」を使って多言語メニューを作ってみましょう。
手順①:「デザインAC」にアクセス・ログイン
まずは「デザインAC(https://www.design-ac.net/)」にアクセスし、無料会員登録またはログインします。

メールアドレスはもちろん、Google・Facebook・X アカウントでも登録が可能です。
手順②:テンプレートを選ぶ
まずは、トップページの「テンプレート」から作成したいカテゴリを選択してみましょう。

そして、居酒屋、カフェ、レストランなど、お店の雰囲気に合ったテンプレートを探してみてください。
もし思ったようにテンプレートを探せない場合は、検索窓に「和食」「ラーメン」などのキーワードを入れると、より絞り込めます。
手順③:写真・イラストを差し替える
テンプレートを選んだら、料理の写真を自分のお店のものに差し替えてみましょう。

左メニューの「素材」から「写真AC」や「イラストAC」の素材も利用できるので、自分自身で写真などを用意できない場合はこちらから利用してみてください。
手順④:日本語テキストを入力
次に、料理名、説明文、価格などのテキストを入力します。
まずは日本語で完成させてから、多言語版を作成するのがおすすめです。
手順⑤:多言語テキストを追加
ひとまず日本語でデザインを決めたら、次は「Google翻訳」や「DeepL」などを使って外国語テキストを追加してみましょう。

翻訳のコツとしては、長い説明文よりシンプルな単語の羅列のほうが正確に翻訳されます。
そして、料理名を例とした場合は、「国産牛を使った贅沢なステーキ」とするより「Wagyu Beef Steak / 和牛牛排 / 와규 스테이크」のようにする方がおすすめです。
手順⑥:フォントを調整
外国語テキストは、フォントによって文字化けしたり読みにくくなったりすることがあります。
そのため、以下のフォントを参考にしてみてください。
| 言語 | おすすめフォント |
|---|---|
| 英語 | Noto Sans、Arial、Helvetica |
| 中国語(簡体) | Noto Sans SC、Source Han Sans SC |
| 中国語(繁体) | Noto Sans TC、Source Han Sans TC |
| 韓国語 | Noto Sans KR、Source Han Sans KR |
| タイ語 | Noto Sans Thai |
手順⑦:PDF でダウンロード・印刷
デザインが完成したら、右上の「ダウンロード・共有」→「ダウンロード」ボタンから PDF 形式で保存してください。

印刷会社に入稿する場合は、上記で解説した通り「CMYK」を選択しましょう。
すぐ使える!シーン別おすすめテンプレート
「デザインAC」には、インバウンド対応に使えるテンプレートが多数あります。
そこで、シーン別に使えるテンプレートをいくつかご紹介しておきましょう。
飲食店メニュー



店頭 POP



注意・案内表示



「デザインAC」で多言語メニュー・案内板を作成してみよう
もしかすると、「多言語メニューを作るのは大変そう…」と感じるかもしれません。
確かにデザイン自体には少し時間がかかりますが、一度作ってしまえば毎回「これは何?」と聞かれる時間がグッと減ります。
最初の一歩は少し大変かもしれませんが、指差しで注文できるメニューがあれば、スタッフもお客様もラクになるでしょう。
そして「英語メニューがあって助かった!」という口コミが増えれば、それを見た外国人観光客が新たに来店してくれるかもしれませんよね。
まずは 1 つ、多言語メニューやポスターを作ってみてはいかがでしょうか?
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※ 本記事で紹介している情報は執筆時点のものであり、閲覧時点では変更になっている場合があります。最新の情報とは異なるおそれもありますので、あらかじめご了承ください。























